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位相干渉図は、2000年11月10日と2000年12月4日に得られたRADARSATのSAR画像を解析して得られたものです。この図は、2つの画像が取得された期間内の地殻変動に対応するパターンがあらわれており、三宅島が噴火口を中心として沈降していること示しています。位相干渉縞1本(1サイクル)が、2.85cmの視線方向変位[注]に対応しています。阿古とカルデラ直近外側5時方向の濃い紺色の部分の位相差は約1.8サイクルあり、この区間の視線方向変位は、約5cmとなります。 位相干渉画像と振幅強度画像は、DEM(数値標高モデル)を用いてSAR独特の歪みを補正した後、地図と相似になるように補正てあります。ただし、火口が陥没する前のDEMを用いたため、火口内の位置が正しくあらわされていません。火口底内で間隔の狭い位相干渉縞があらわれている部分は、本来、火口底の中央部に南北に位置するものです。
[注] 視線方向変位:地表変位の人工衛星と観測地点とを結ぶ方向の成分。すなわち、地表の動きを人工衛星と観測地点とを結ぶ線に投影したもの。 (この解析にあたり宇宙開発事業団の協力を得ました。) |