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防災科研Webサイト(リンク先:https://www.bosai.go.jp
最終更新日:2012年1月27日
  平成12年7月12日
 
報道関係各位
 
 
科学技術庁     
防災科学技術研究所 
 
 
有珠山の山体表面温度観測について
 
 
 科学技術庁防災科学技術研究所(所長:片山恒雄)は、平成12年7月11日に有珠山の山体表面温度観測を実施しました。観測飛行コースは、山頂から昭和新山を東西に横切るコースと洞爺湖岸を東西に横切るコースで、飛行高度は3,100mです(図1参照)。
 
 観測結果を即時処理し、下記の結果を得ました。
(1)有珠山山頂部及び昭和新山地域に、新たに顕著な熱異常域は見られない。
(2)西山火口群の最高温度は53℃、金比羅山火口群の最高温度は48℃で、前回(6月16日)の観測値と大差ない。
 
 これまでに実施した観測結果との比較を表1と表2に示す。また、各領域の温度画像を図2〜図4に示す。
 
 
 
問い合わせ先:
防災科学技術研究所(つくば市天王台3−1)
 地震調査研究センター 
     火山噴火調査研究室 鵜川、藤田       0298-58-1004(直)
 管 理 部 企 画 課     盛田、田中、池田    0298-52-0814(直)



 
有珠山温度観測比較表   
 
  表1 観測諸元比較

観測日時

使用観測器

瞬時視野角

飛行高度(対地高度*)

備 考

1999年10月 4日 8時頃

 VAM-90A

1.5mrad

  2,700m (2,000m)

  1コース

2000年 4月 3日 9時頃

 VAM-90A

1.5mrad

  2,700m  (2,000m)

  2コース

2000年 4月26日12時頃

 J-SCAN-AZM

1.25mrad

  3,100m  (2,400m)

  1コース

2000年 5月25日10時頃

 VAM-90A

1.5mrad

  3,100m  (2,400m)

  2コース

2000年 6月16日11時頃

 VAM-90A

1.5mrad

  3,100m  (2,400m)

  2コース

2000年 7月11日14時頃
 

 VAM-90A
 

1.5mrad
 

  3,100m  (2,400m)
 

  2コース
 
  * 対地高度は基準面高度を700mとしたときの値。


 


 

今回の観測諸元。
 
 
 
  表2 主な地点の最高温度比較表
 

観測日

有珠山山頂部
 

昭和新山
 

西山西麓
 

金比羅山周辺
 

有珠山*
山麓部

洞爺湖*
水温

気温
(室蘭)

 1999/10/4

 184℃

  94℃

  −−−

−−−

 8-12℃

 

  15℃

 2000/4/3

  174℃

  95℃

   43℃

   46℃

 0-8℃

 4-5℃

  5℃

 2000/4/26

  171℃

  66℃

   38℃

   33℃

 

 

  8℃

 2000/5/25

  165℃

 106℃

   48

   48℃

 15-30℃

10-13℃

  12℃

 2000/6/16

  124℃ *

 100℃ *

   58℃

   54℃

 18-25℃

15-18℃

  21℃

 2000/7/11
 

  149℃
 

  77℃
 

   53℃
 

  48℃
 

 19-23℃
 

18-19℃
 

 25℃**
 
  注)*の項は即時処理による暫定温度値。


 


 

 :今回の観測値。即時処理による暫定温度値。
 
    **:伊達の気温。