報 道 関 係 各 位
科学技術庁防災科学技術研究所(所長:片山恒雄)は、有珠山の山体表面温度観測のため、当所が開発した火山専用
空中赤外映像装置(火山体表面の温度分布について、可視光域から熱赤外域までの波長帯域を9バンドに分割して約1
,500℃まで測定可能)をチャーター機に搭載し、2日(日)の観測に引き続き、3日(月)午前9時頃に観測を実
施しました。 この観測では、防災科学技術研究所が開発した航空機搭載型多波長走査放射計である火山専用空中赤外映像装置VA M−90Aをセスナに搭載し、有珠山の北側上空をほぼ東西に飛行する高度2,700m(対地高度2,000m、基 準面高度700m)のコースにより、幅が約2kmの帯状の領域の温度を測定したものです。 有珠山の北側上空をほぼ東西に飛行して得られたデータを処理し、暫定的な画像を分析した結果、金比羅山西側山麓 及び西山西麓の火口を含む領域の温度分布を明らかにすることができました。金比羅山西側山麓の火口付近には、最高 温度が約42℃と31℃の2つの比較的温度の高い領域があります。また西山西麓の火口周辺には北北東ー南南西に配 列するやや温度の高い小領域群があり、最高温度約38℃が得られました。 なお、今後の予定としては、噴火等の状況の推移を勘案しながら観測計画を検討していく予定です。 |